仕事: 2015年4月アーカイブ
前回断熱について説明したのですが、それに対して遮熱ってなんだと思いますか?
遮熱とは、日射を吸収しないように反射することや、日射を吸収した結果、温度の高くなった面から出る長波長放射(人が熱を感じる放射)が室内に入らなくすることです。
普通の壁であれば、断熱は遮熱を兼ねます。
光を透過しない材料であれば、光は必ず熱になって伝わるので、断熱性があれば伝わってこないのです。
つまり、床・壁・天井では、冬、熱を逃がさないための断熱が、夏、熱を入れないための遮熱効果を発揮します。
それと、ガラスは長波長放射を通さないんので、ガラスより室内側にある物体に日射が吸収され温められた結果、放出される長波長放射は、ほとんどすべて室内にとどまります。
冬であれば、ガラスの内側にカーテンを引いても、日差しで温められたカーテンから室内に放射が出て、暖かく過ごせますよね。
同じように夏にカーテンを引いたら?
例えば、夏に室内側にかけたブラインドは、表面温度が低くても35℃くらい、高いときは38℃くらいまで上がります。
床温度のちょうど良い表面温度がせいぜい26〜28℃ですので、それより10℃近くも高い。
その放射が室内に放出されたら、暑いですよね。
これに対して、室外側に日除けをつければ、ガラスは長波長放射を透過させないので、室内が暑くなりにくくなります。
これが、遮熱です。
前日のブレイン大学で講義をした内容をなんですが、断熱性が高い家はどうして快適だと思いますか?
実は断熱性が高いと、床や壁・天井の表面温度が適度に保たれるからなんです。
大切なのは室温ではなく、表面温度なんです。
私たちのカラダから発する放射熱(長波長放射)は、光や紫外線、放射線と同じく全て電磁波です。(ただ波長が違うだけなんです)
身の回りにある全ての物体が、その温度に応じた長波長放射を発しています。
建物の中では、床も壁も天井も放射を出しています。
人のカラダも表面温度に応じて長波長放射を発していて、この量が快と不快を分ける重要な要因になります。
人のカラダの表面温度は30〜35℃くらいで、夏の壁の表面温度が36℃くらいに上がると、壁からの放射の方が大きくなり、それがカラダに伝わって暑く感じます。
逆に、壁の表面温度が15℃ぐらいに下がると、カラダから出て行く放射が増えてきて、寒さを感じるようになります。
簡単にいうと、壁からの放射がカラダに伝わるか、カラダから出て行く放射が増えるかです。
暖房器具で温めた室内の空気はせいぜい20〜22℃くらいで、カラダの表面温度より10℃近くも低いのですが、床や壁の表面温度がそれなりに上がっていれば、カラダの表面温度が下がらずに済みます。
空気を暖めたり冷やしたりするより、表面温度をコントロールすることが重要なので、断熱性を高める必要があるんです。
フランスの経済学者ピケティの「21世紀の資本」を読んでみようと思ったのですが、私(理系出身)にはかなりハードルが高かったため、まずは「ピケティ入門編」から読むことにしました。(笑)
格差は何故拡大を広げるのか?
簡単に例えば、100万円を持っている場合のい資本の収益率が5%だった場合、その人は年に5万円の増収です。
成長率が1%だった場合、それにあわせて所得が伸びても1万円です。
資本がある人は4万円も消費しつつ、なお資本がない人と同じだけ貯金ができ、消費を少し減らせばもっと貯金ができます。
資産を持っている人のお金はどんどん貯まっていき、格差は拡大するという簡単な理屈です。
財産を相続が出来る人は、ますます資産が増えていくという内容など、興味深く読むことができました。
経済学の専門的な本は、ほとんど読んだことがなかったのですが、「21世紀の資本」にチャレンジしてみようと思います。
明日中山峠スキーで、タイム計測&マテリアルテストを行います。
参加希望者は連絡ください。