畳のヘリは踏まない

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畳のヘリを踏まない。

これは和室の所作の基本中の基本です。

常在戦場、つねに戦いに備えておくことが必要だった武家社会では、床に潜んでいる敵に襲われるということがありました。

畳はヘリの部分で合わさっていますから、そこを踏んでいると、突き抜けてきた刀の切っ先で痛手を負う、ということがあったのです。

これが時代背景とした、ヘリを踏まない合理的な理由。

もうひとつは文化的な理由です。

畳が貴族の間で使われるようになったのは平安時代ですが、当時は大変な高級品でした。

ヘリに藍染めなどで染色された絹や麻が用いられていたのです。

植物で染めた布は入りが落ちやすかったうえ、とくに麻は耐久性が低く擦り切れやすかったため、ヘリを踏むことは御法度とされていたのです。

もっとも重要なのは、ヘリは格式をあらわすものだったという点です。

もっとも格式が高かったのは「繧繝縁」と呼ばれるもの。

これを使うことが許されたのは天皇、皇后、上皇といったごく限られた高貴な人達だけでした。また、格式そのものをあしらったヘリもあったそうです。

そのヘリを踏むことは、文字どおり、格式を踏みにじることです。

こうして畳は静かに歩き、決してヘリは踏まない、という文化が定着しました。

でもご安心してください。

ブレインの和室はすべて琉球畳(ヘリ無し)ですので(笑)。

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このページは、sakamotoが2012年9月14日 08:31に書いたブログ記事です。

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