壁に穴をあけるのか、穴を壁でふさぐのか。


外壁をどんな材料で仕上げるのか・・・建て主様が多いにこだわるポイントの一つです。あるいは窓をどこに取り付けるか。これも議論百出の打ち合わせとなります。

 

でもその前に、建物にとって壁とは何か、窓とは何かについて改めて考えてみました。なんとなく「窓は壁にあける穴」と思いがちですが、実はそうでもありません。実際の建物は、大きな窓(開口)を壁でふさいでつくるほうが、むしろ多かったりするのです。住宅の構造は使う材料の違いから、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造などに分けられますが、それとは別に「架構形式」による分類もあります。壁がメインの構造と、柱と梁がメインの構造の2種類。どちらに形式を採用するかによって、壁と窓の関係も大きく変わっていきます。

 

分かりやすく例えると、人間や恐竜のような脊髄動物と、カニやエビのような甲殻類。自動車の車体にもパイプフレームと、モノコックの2種類がありますが、これらも同じように、骨格の周りに外皮があるか、身体を覆う殻自体が外皮なのかというふうに分類できます。

 

住宅の構造も、自動車でいうところのパイプフレーム的な構造と、モノコック的な構造の2種類に分けられます。もともとの構造体はフレーム(柱と梁)で、隙間をどのくらいふさいで壁にするか、という順序で建物を考えていく、在来軸組工法。

 

もともとの構造体は箱状の壁で、その壁のどこにどのくらいの壁をあけて開口(窓)とするか、という順序で建物を考えていく枠組壁工法(いわゆるツーバイフォーなど)。このように構造や工法の違いは、壁と開口のあり方に根本的に関わってきます。

 

今回のブレイン北陽モデルハウスの構造体は、それぞれの工法のメリットを生かしたハイブリッド(複合)構造です。今週末に構造見学会(長期優良住宅認定)を行います。少しでも御興味のある方は、是非実際に、ご覧になってください。

 

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 と、いうわけで・・・壁と開口(窓)をデザインするためには、同時に構造や工法もセットして

考えておかなければなりません。

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