日本の一般家庭における水道の平均使用量は、一人当たり250~300ℓ/日と言われています。
親子四人のの家族なら、ざっと一日に一トン以上の水を使っている計算です。
内訳をみると、浴室に1/4、洗面・洗濯に1/4、トイレに1/4、炊事その他に1/4。
そのほとんどが、一度使ったらすぐに排水として流されて行きます。
飲食用の水もいずれは形を変えて体外に排出されていきますから、それらも排水の一種と言っていいかもしれません。
住宅とは、絶えず水が「通過」している場所なのです。
給水や排水方法は、意外と知らない人が多い基礎知識です。
皆さんは毎日使っている水とお湯の混合栓。どっちが水でどっちがお湯か覚えてますか?
これは全国共通のルールです。
シングルレバーでもダブルハンドルでもシャワー付き混合栓でも「右が水」「左がお湯」ですね。
使い終わった水は地面下に排水されます。
このとき、排水の経路は下水管本管、敷地内浸透、道路側溝(雨水管)の3通り。
排水の種類によってその経路が選ばれるのです。
ただし全ての地域で3通りの経路が用意されているわけではありませんので注意が必要です。
また室内の排水管はそのままにしておくと、管内から匂いが立ちあがってきます。
それを遮断する為に設けるのが「排水トラップ」。洗面器の下でクネッとしてるやつです。
常に最新の排水を一定量停滞させておくことで、その先からくる匂いをストップさせようとする魂胆です。「毒をもって毒を制す」の要領ですね。
まだまだたくさんありますが、給排水衛生設備の計画は、その地域の上下水道方式を事前に調査しておかなければなりませんね。