今回は軒下について少しだけ・・・。
真夏のギラついた太陽から美しいはだを守るために、女性たちは日傘を差します。
日傘は紫外線をカットするだけでなく、照りつける直射日光を遮断して小さな日陰をつくり出し、
夏のさなかであってもわずかなそよぐ風を、心地良く感じさせてもくれます。
屋根は主に建物を濡れるのを防ぐものですが、その延長にある軒は、同時に日光の調整を担う
日傘の役目も果たします。
照りつける太陽がまぶしい夏の日中でも、部屋の中が以外と暗かったり、雪の降る寒い冬でも晴れた翌朝には部屋の奥まで日が差し込んできたり・・・。
そんな一瞬に触れるたび、人は夏の日の高さ、冬の日の低さに驚き、軒のありがたさを
しみじみ思うのです。
降っても晴れても、軒は静かにものを言わず、私たち人間に自然のメカニズムを教えてくれます。
軒は、日差しの高い夏は直射日光をカットして、日の位置が低い冬は弱い光を招きいれます。
太陽高度は、夏と冬では倍以上の差があります。そのため、軒の出が同じでも、
見事な日光調整が何の苦もなく行われているのです。
ブレインでは軒下のデザインや色遣いにもこだわりを持っています。
なかなか気がついていただけないのですが・・・(笑)
と、いうわけで・・・
軒下空間は無限の可能性を秘めており、設計次第でとても豊かな空間をつくり出すことが
出来ます。
軒の出が1500ミリ。
ちょっと斜めなのが分かりますか?ダクトの勾配なりに仕上げています。
仕上げ材は繊維硬質セメント板の化粧ビス仕上げ。